1つのモノをずーっと使うことができると、消費っていう概念は変わるのか?
先日は、久しぶりに手創り市に行ってきました。
手創り市とは、池袋駅から徒歩20分程、雑司ケ谷は鬼子母神堂というところで月一で行われているイベントです。
ここは、本当に好きな作家さんばかりしかいないので、とても好きなイベントなんですが、作家さんに挨拶がてら話し相手をしてもらっていたんですけれども、当店でもお取り扱いのある、sojiさん(菅間岬さん)がとても興味深い事を言われていたので、そのことでも書こうかなと思います。
『1つのモノを買ってもらったら、それを私がなおして、ずっと使ってもらいたいです』
端的に言うと上のような事を言われていて、自分がとても興味深いと思ったのが、よくよくお話を聞いていくと、将来的にはそれをシステムのようなものとして成り立たせたいようなことを言われていたんですよね。
つまり、ずっと使ってもらうためにsojiさんが存在して、そのことで、ちゃんと生活が出来て、ご自身がそれで暮らしていけるような状態にしたいと。
かなり深く、色々と思考されている雰囲気があったので、あくまでも自分の勝手な理解という事をご理解ください。
消費というのは、意識的にしろ、無意識的にしろ、そのモノをお金で買って、使えなくなって、また新しいモノを買う。
このサイクルをぐるぐるぐるぐると回していると思うんですよね。
昔、子供の頃、大きな会社の偉い人が学校の公演に来て、
『本当に良い製品というのは、適切な時期で壊れるモノです』
と言っていて、自分は、全くその言葉に嫌悪感もなく、
うーん…なるほど。
なんて感心していたんですが、そのsojiさんの話を聞いた時に、
あー。なるほど。それはすごいな。とてもすごい。
と、アホのように感心していました。
自分の中に新しい価値観が見つかったという感じですかね…。
1つのものが、代わりが必要とされることなく、姿かたちを変え、消費を更新していく。
何度も何度も、1つのものを直していけば、形は変わって行くし、その時の時期や時代なんかでも変わるかもしれない。
直して、変わっていくことで、代わりがない、むしろ代わりがいらないモノが出来ていくのは、なんだかとても良いな。と思いました。
消費するっていう事を考えるきっかけになった話です。
写真はsojiさんのブローチ。