稲葉知子 Inaba Tomoko
千葉県で制作をされている、稲葉知子さん。
制作されている作品は、すっと手に馴染むツルツルとした感じがあり、触っていて気持ちが良いです。
また、その作品の印象は、『シンプル』という事に尽きます。
シンプルということに対して、ご本人も自覚的に制作をされているようです。
「作品に自分の名前などの刻印は入れていません」
「制作したものは、暮らしの脇役になればいいと思っています」
『暮らしの脇役になればいい』
とても素敵な思いと言葉です。
シンプルな作品を作ろうとする一方で、
「手で作っているので、やっぱり、手づくりの良さを残したいと思っています」
とも言われています。
手作りの良さというのは、つくる中でのたわみ等、同じ作品が二つとない、『ゆらぎ』のような事だと思うのですが、それはシンプルであるという事と相反するのではないでしょうか。
「シンプルであればあるほど、手で作ったという事が際立つので、そういった事を意識しています」
稲葉さんは、ヴィンテージ感のある、少し黄色がかった器も好きだそうです。
今後、シンプルでありながらも、作品の幅を広げて行かれるかと思います。
- 経歴 -
1989年生まれ
2013年
多摩美術大学大学彫刻学科卒業後、
仕事の傍ら青樹舎硝子工房でガラス制作を始める。